人の目
私は大学時代に一年間オーストリアのウィーンに交換留学をしておりました。
ヨーロッパで生活して一番感動したこと、それは「だれもジロジロ見てこない!」でした。日本では常に人の視線が気になっていて、大げさだけど生き辛さみたいなものを感じておりました。
「自意識過剰でしょwwww」「日本でも誰も見てねーわwww」とのツッコミが聞こえてきそうですが、twitterを拝見していると私と同じことを考えている人が多くいました。
その点、ヨーロッパはだーれも私のことを見ない。明らかにウィーンではマイノリティに属するアジア人の女子大生でも、です。
それはとてもとても心地の良いことでした。人の目が気にならないってすごく快適です。いかに日本で「見られること」にストレスを抱えていたのか。
ヨーロッパは他人に無駄に干渉しないから、電車でカップルがキスするのは当たり前、食べ歩きも基本中の基本、すっぴんで出歩くことだって普通です。
でも、彼らは電車で子連れや妊婦、お年寄りがいたら必ずと言っていいほど席を譲るし、講義中、体調不良者が出たらさっと手を差し伸べることも出来ます。
他人に無駄に干渉しないけど、困っている人がいたら自然と助けられる。
それってすごく素敵なことだなって思いました。
道端でカップルがイチャイチャすることって日本だと中々見ない状況ですよね。(そういうカップルがいたとしても「外でイチャイチャするカップルってブサイクしかいないwww」みたな茶々が入りそうですが、、)
痴漢被害にあった子が勇気を出して声を出しても皆見て見ぬフリだったという話はよく聞きます。
なんか悲しい社会ですよね。。
僕たちは希望という名の列車に乗った エモかったよりも、、、
5/17日より全国で公開されているドイツ映画「僕たちは希望という名の列車に乗った」をテアトル梅田まで観に行きました。
邦題からは話の内容がなかなか想像出来ません。
原題は Das schweigende klassenzimmer.
訳すならば、「沈黙した教室」といったところでしょうか。
まさに物語は「沈黙した教室」が発端となり、当局をも巻き込む大きな問題に発展します。自分の明るい将来をとるか、それとも仲間をとるか、揺れ動く彼らの葛藤を描いた青春映画です。
しかし、この映画を観て一番の衝撃は「ソ連支配下の東ドイツやば」でした。
私が知ってるドイツといえば、常に時代の先端を行く民主的な国家です。
戦後、ベルリンは西と東に分断され、それぞれ米・英・仏とソ連によって統治されていたということは知識としてありましたが、正直のところその差が人々の生活にどのような違いを与えるのか、までは考えたことがありませんでした。
あの民主的なドイツが、今の北朝鮮や中国のように厳しい思想の統制が行われていたなんて想像もできません。
この映画を観ることにより、東ドイツでの人々の生活や、プラハの春といった革命に興味が出てきました。出来れば世界史を勉強していた高校生の時に見たかったです。
話の内容的にも、映画の社会背景からも高校生におすすめの映画です。
とてもとてもいい映画でした!